トラブル回避のコツ④「順番」

トラブル回避のコツ④青

④“順番”について

「不動産購入」でトラブルになる原因の一つが「購入申し込みが重なった場合」をめぐる、“順番”によるトラブルです。

購入希望者の競合によるトラブル

購入希望者の競合、優先されるのは誰?

「不動産購入」には「タイミング」があります。

 

「不動産購入」には「タイミング」があり、それは「結婚」・「お子様の誕生」・「お子様の成長で小・中学校入学」・「年度替わり」などがその「タイミング」になります。

 

そして、購入する「①場所」「②大きさ(間取り)」「③予算」が決まると、その中で出来るだけ「好条件な優良物件」を探して、よく似た物件を吟味し、家族会議で比較検討を繰り返し、そして見つかれば「一世一代の決意」をもって“購入”に踏み切られます。

 

しかし、「同じエリア内」「同じような時期」に不動産を探すわけですから、必ず“競合相手”が存在します

 

当然購入したい物件は、「狭いよりも広いほうがよく」 、 「高いより安いほうがよいし」「古いよりも新しい方が人気」です。

 

新築分譲マンションの売り出しでは、一定期間内に購入申し込みを受け、複数の購入希望者があった部屋では抽選が行われます。最初の抽選日までに申し込みが入らなかった部屋では、その後「先着順」によって販売されることが一般的です。

 

それでは、「土地」、「中古戸建」、「中古マンション」など個人が売主となる不動産の売買のときはどうなるのでしょうか?

「土地」や「中古物件」では、なかなか売れずに困るケースもありますが、人気物件や割安感のある物件の販売開始直後や販売価格の変更した直後などには、ほぼ同時期に複数の購入申し込みが重なり、競合することもよくあります。これは先に述べた「タイミング」で不思議と重なるときには重なるものなのです。

 

購入申し込みが重なっても「土地」や「中古物件」で抽選が行われることはほとんどなく、一般的には「買付優先(申し込み優先)」のことが多いほか、「契約優先(手付優先)」などの場合もあります。

そのため、元付業者(売主からの売却の依頼を受けた仲介会社である不動産会社)に競合が起きそうな物件につき「○○優先」を確認することがまず重要です。

 

「買付優先」とは「先着順」のことで、「土地」や「中古物件」の売買では購入希望者が「買付証明書(不動産購入申込書)」を書くことが多いために「買付優先」と言います。この場合、買付証明書(不動産購入申込書)を書いた日時ではなく、元付業者への書面の到着(FAXなど)が早かった順で判断されるケースが多いです。

 

それに対して「契約優先」とは、早く契約締結(手付金の支払い)ができる人を優先にするものを言います。また、「ローン優先」とは住宅ローンの事前審査による内定を早く得た人が優先されるものや「ローンなし優先」といういわゆる住宅ローン特約によって契約が白紙解約されるリスクのない「現金」購入者優先のもの、「決済優先」という「残代金」を早く支払える人を優先するケースなども存在します。

 

そしてこれらは法律などになんら規定されたものではなく、用語の定義があるわけではありません。購入希望者が競合したときにどのような条件の人が優先されるのか、というニュアンスで考えていただくことになります

タイミングは必ずあります!

購入申し込みの意思表示には“モラル”を!

「買付証明書(不動産購入申込書)」による購入意思表示は「とりあえず」といった安易な気持ちでしないでください

 

特に、「価格交渉」「購入条件の交渉」を行う場合、この条件になれば100%購入しますという決意のもとで「買付証明書(不動産購入申込書)」を書いていただくことになります。

不動産を購入する希望者が、売主、もしくは仲介会社である不動産会社に対して不動産購入の意思表示をする書面「買付証明書」と言います。

 

「購入しよう!」と決めて「買付証明書」を提出したけれど、あとでやはり「キャンセルしたい」と思った場合、申し出ることは可能なのでしょうか?

 

■「買付証明書」を提出したあとの「キャンセル」について

「ハウスメーカー」の分譲住宅や建築条件付き土地の売買を行う場合、売主である「ハウスメーカー」と買主が直接的に取引を行うケースが多いと思いますが、その際に「不動産購入申込書」により買主が購入の意思表示をしますが、これと性質は同じものだと言えます。

 

「契約」は一方の当事者の「申し込み」そして相手方の当事者の「承諾」で意思表示が合致したうえでの合意で成立します。民法でも、契約は当事者間の「申し込み」「承諾」があれば成立するとされています。

 

 ただし、原則として、過去の判例を見た場合、購入希望者からの「買付証明書」と売主側からの「売渡承諾書」の交換を行った場合において、「売買契約の確定的な意思表示があったとはいえない」とされています

 

 そのため、「売買契約は成立していないとされています」ので、たとえ「買付証明書」を提出していても、キャンセルも可能ですし、ペナルティもかからないということです。なお、「買付証明書」には一般的に1~2週間程度の有効期間が記載されますが、こちらも法的な拘束力はもちません。

 

■売買契約締結に至らなくても特別何らの義務を負いません

「買付証明書」だけでは、原則、契約申し込みや承諾したという効力は認められず、売買契約締結に至らなかったとしても、当事者双方が相手方に対して「不動産引渡し義務」「売買代金支払い義務」を負うことはありません。

 

「仲介会社である不動産会社」でも、「キャンセルを受けても問題はない」と考えられていることが一般的です。ただし、「いつでもキャンセルできるから」「とりあえず」という理由で「買付証明書」を提出するのは、「個人の売主さん」に対して、やはり大変失礼な話で、“モラル”に反する行為と考えるべきです。

 

 仮に「不動産会社」や「ハウスメーカー」の窓口役の営業マンから、「いつでもキャンセル可能なので、とりあえず買付証明書を出しておきましょう」と勧められても、後々のトラブルになることを避けるためにも安易に提出することは絶対に避けたほうがよいです。

 

■安易な気持ちで「買付証明書」を提出しないこと

「買付証明書」は、購入希望者が購入の意思表示をする一方的な書類なので、書類を提出したから売買契約が締結されたとは判断されません。そのため、提出したあとでも、自由に撤回することができます

 

★ただし、本来「買付証明書」は、「購入希望者」がこの条件になれば100%購入しますと決意をもって、「価格交渉などの交渉条件」も含めて「個人の売主さん」に購入意思を提示する“大変重要な書類“なのです。そのため、「とりあえず」といった軽い気持ちで提出する書類ではない認識しておく必要があります。