トラブル回避のコツ③「離婚」

トラブル回避のコツ③濃緑

③“離婚”について

「不動産売却」でトラブルになる原因の一つが「共有名義」マンションや一戸建てをめぐる、“離婚”によるトラブルです。

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(売却理由:離婚)⇒「共有名義」のケース

「売却理由」はたくさんあります。

「転勤」・「相続」・「買い替え」・「親との同居」・「単純売却」・「債務返済」等、そして意外に多いのが「離婚」による売却です。

ここからは実直的なお話をさせていただきます。

「離婚」による不動産売却は少なくありません

厚生労働省の「人口動態統計の年間推計」によると、1,000人当たりの離婚率は1.77件、婚姻率は5.2件で、およそ3組に1組が離婚していることになるそうです。

 

結婚して「マイホーム」を建てたもしくは購入したにも関わらず、「離婚」することになってしまうというケースは、もう近年ではめずらしくありません

 

この「マイホーム」住宅ローンが残っていた場合は、「離婚」するとどうなるのでしょうか?

このような場合、たとえ住宅ローンが残っていたとしても、マイホームは「財産分与」の対象となります。

「財産分与」とは、夫婦が結婚生活の中で協力して築いた財産を、離婚することになった場合に個人の財産として分割することを言います。

「財産分与の対象」となるものは、自動車、家電、家財道具、預貯金、保険、年金、株券、そして建物や土地といった「不動産」も含まれます。

 

例えば、夫の名義で住宅ローンを借りて、妻が連帯保証人になっていたとします

離婚によって夫が出て行き、妻がその家に住み続けた場合でも、当然ローンの支払い義務は夫にあります。同様に夫がローンの支払いを滞らせたりした場合には、連帯保証人である妻が支払いの義務を負うことになります。(※マイホームの所有権の変更や住宅ローンの契約内容を変更したりすることは簡単ではないと理解しておいてください。)

 

「マイホームを売却する以外の方法」について

住宅ローンが残っている物件を売却しないまま離婚する場合は、以下の方法が考えられます。それぞれリスクがありますので、事前に確認することをおすすめします。

 

(1)不動産と住宅ローンの名義は夫のまま、夫が住み続ける

 この場合は、不動産の時価からローン残高を引いた金額が、財産分与の対象となるのが一般的です。マンションの時価からローン残高を引いた金額がマイナスとなってしまった場合も、「負の財産」として財産分与の対象になります。

 

(2)住宅ローンと不動産の名義を妻に変更して、妻が住み続ける

 妻が新規で住宅ローンを申し込み、夫名義の住宅ローンを一括返済することで、名義を入れ替える方法です。ただし、この場合は妻が正社員で働いていて安定した収入があり、銀行の審査を通過する必要があります。

 

(3)住宅ローンと不動産の名義は夫のままで、妻が住み続ける

 住宅ローンは夫が払い続けて、代わりに夫は預貯金を財産分与として多めにもらうという、現実的に多く選ばれている方法です。リスクとしては、夫が住宅ローンの支払いを滞らせてしまった場合、抵当権を行使されて自宅を差し押さえられてしまう可能性があるということです。

 

※上記で紹介したようなお互いのリスクを減らすために、「離婚」をするときは「マイホームを売却すること」をおすすめいたします。

 

「離婚」をする際は、不動産関係以外にもさまざまな手続きが必要になりますので、「不動産売却に関する悩み」は、経験と実績があって仲介手数料等が少しでもお得に相談できる不動産会社がおすすめだと思います

離婚①(640)

“離婚”「共有名義」の売却手続きリスク

「離婚」を理由とした、共有名義不動産の売却手続きでもっとも苦労するのが共有者の「印鑑(実印)」と「印鑑証明」、「住民票」などの取得と手続き先への「立ち会い同行」です。

 

「離婚」している場合でも、「形式上の名義人」である以上は印鑑や書類が必要です。

売却するためには、「共有名義人である前妻」にその都度連絡をとり、必要書類(身分証明書、実印、印鑑証明、住民票、契約書などへの署名や押印など)を用意してもらったり、動いてもらったりする必要が必ず生じます

「共有名義人である前妻」に必要書類を揃えてもらったあとも、たびたび面倒くさい手続きに「立ち会い同行」が必要になることも想定する必要があります

わかりやすく言うと、共有名義のため、1つの物件に2人分の手続きを行う必要があるため、「労力も時間も2倍かかる」という感覚です。

原則として「手付契約時」、「既存の住宅ローンの抹消書類準備時」、「取引完了時」などの「名義人全員の立ち会いが必要な場面」では「共有名義人の前妻」も必要書類を揃え、署名・押印を行って立ち会う必要があるということになります。

 

 特に「共有名義人である前妻」が協力的な人だった場合は無事に売却の手続きを完了することができるわけですが、「もし音信不通で連絡が取れなかったり、会うことを拒否されたりした場合は不動産売却の手続きができない」ということです。「つまり、売りたくても売れないわけです。」

 

そのため、「離婚することが決まってマイホームを売るのなら、離婚前から売却活動を始めて買い手を見つけておき、離婚が成立したらすぐに売却の手続きに移るのが理想的」だと思います。

 

そうすればお互いに精神的なストレスを負わなくてすみますし、「2人の英断」の流れで手続きすれば気持ちの面での煩わしさも軽減されるのではないでしょうか。

 

いつ「離婚」するかわからないので、初めから「離婚」を前提に共有名義を避けるのは気が引ける話ですが、万が一の場合を考えると「共有名義のリスク」も把握しておく必要があると思います